そして生まれた、1回限りの「RaikunVideo」
どうしようと悩んでいるとき、ふと頭の中に沸いたイメージがありました。その先輩は富山での大学生活中、その性格もあってか、多くの友人がいました。だったら皆のメッセージを録画し、パソコンで編集して「ビデオメッセージ」として披露するのを余興にしようと考えたのです。
録画も多くの人に手伝ってもらいました。録画したメッセージをパソコンに取り込んで、いらないところ、結婚式にふさわしくないような卑猥なセリフをカットしながら、音楽にのせてメッセージの順番を構成していく。当然。私にはそんなスキルがありません。しかし、なぜかそれが面白くて仕方がなく、書店で参考書を買い込んでは編集し、また行き詰まったらいろんなテレビ番組を見て音楽や映像の効果を自分なりに分析し、編集作業をする。2週間ほどだったと思います。
たかだか5分程度のビデオメッセージでしたが、私の人生の中ではこんなに楽しい作業時間は初めてでした。調子に乗って(なにかレーベルみたいなものが欲しいな)と考え、当時の愛猫「ライ」から名前をとって「RaikunVideo」として完成をみました。
楽しいものを見つけましたが、でも私にはレールがありました
私にとって、楽しく没頭できる数少ないものが見つかり、あの頃はこんな仕事もいいなぁと日々考えていました。でも、私にはそれが人生にとって大きいか小さいか、完全か不完全か、安定か不安定化は別として、「敷かれたレール」があったのです。
いずれはそのレールに乗って人生を進まねばならない。そういう思いがありました。今となってはそれに甘えていた部分もありました。それを逃げの供述にしていたこともありました。
いずれにせよ、私は今でもダメ人間なのです。